私たちの身体は、食べたものでできている!②~中戸川先生~

今年令和2年1月22日に行った、当社創業60周年記念公演の第2部、加工食品ジャーナリストの中戸川先生のお話しです。

私たちは2年前の虹フェスで初めて、中戸川先生のお話を聞きました。

その時の衝撃と、食生活に対する考えが大幅に変わった体験から、是非もっとたくさんの方々に先生のお話を聞いてもらいたい、という思いでこの講演会の企画は始まりました。

最近はテレビなどでも見聞きすることが増えましたが、『新型栄養失調』をご存じですか?

中戸川先生は以前からずっとこの事を調べ、現代人の目には見えないレベルでの不健康について警報を鳴らしておられます。

栄養失調とは、食事ができない等によって食べ物から得られる栄養が足りずおこるものですが、現代人の生活において心配されているのが、食べ過ぎによっておこる『新型栄養失調』というもの。

カロリーはとりすぎほど足りているのにタンパク質やミネラルが圧倒的に不足している状態を指します。

なぜちゃんと食事をしているのに、栄養失調になるのでしょう?

現代の食事はコンビニ弁当やスーパーのお惣菜、冷凍食品などのおかげで手軽でとても便利になりました。が、そのために加工されたことにより、ミネラルが摂れない食事になってしまっています。

色鮮やかな水煮野菜にするために、茶色に変色する原因となるミネラルが不純物として取り除かれたり、プリプリっとした食感にするためにミネラルを体外に出してしまう添加物リン酸塩が使われていたり・・・

元々食材に含まれているビタミンやミネラルは、たくさん売れるように美味しそうな見た目に加工される工程で、どんどん削りとられていってしまっているのです。

タンパク質やミネラル不足の体内は三角形の(下の部分)土台の部分がスカスカの状態なので、どんなに欲しい栄養素(三角形の上の部分)のサプリメントを買って飲んでいるとしても、利きが悪かったり、無駄になっていたりするのです。

三角形の土台の部分とは、(タンパク質、脂質、炭水化物、ミネラル、ビタミン)です。この基礎をなくして、健康への道は無し、ということです。

現代の簡単便利、見た目のおいしそうな食材やお惣菜、お弁当等は、ミネラル不足に陥りやすいものであふれているようなのです。

私たちは普段、農薬や添加物が身体に入ってくる事を気にしがちですが、身体に大事なタンパク質やミネラルが不足することの方が身体にとって深刻な問題であると警告されます。

そういった状態を『新型栄養失調』と言い、サプリメントや薬の効きが悪くなったり、だるかったり、精神的に不安定になったりイライラしやすくなったり・・・見た目にはわかりづらいですが、本人だけは何かしらスッキリしない不調を感じている状態なのです。

~ 出来ることから少しづつやりましょう ~

1、野菜を食べようと思って野菜コーナーに行ったら、キャベツ、ニンジン、となるべく野菜は単体で選びましょう。地元産であれば尚良いです 

2、天然のだしを活用しましょう。

そしてどんなに新しい情報を調べても、必ず行きつく聞きなれた言葉なのですが、

バランスよくいろんなものを食べるよう心がけましょう   

お二人のお話しに共通するのは、今考えてみると、「一度立ち止まって、今の生活スタイルで本当に良いのか考えてみよう。」という事のように感じます。

コンビニが全国に普及し、より便利で簡単にすぐに食べられるものがいつでも手に入るという状況は、平成10年くらいには完全に根付いています。。

今ではそれが当たり前になり、当たり前になるとそれが正しい、というような感覚にさえなっていたように思います。

中戸川先生は、それ以降に生まれた人たちは、外食することも当たり前で、ミネラル不足は深刻だよ、と高校生にしっかり語り掛けておられました。

知っているのとそうでないのは、本当に大きな差があると思います。

皆で集まって自分たちの身体について大切なお話が聞けた経験も、大切な自分の財産となりました。

折に触れては思い出して、本当にそれで良いのか、と立ち止まっては考えていきたと思います。

そして新型コロナウィルスの影響で、おうち時間が増えた、という方もおられるかもしれません。

便利(インターネットでレシピを調べてみる等)なものを使って、自分の身体のため(地元産の肉、魚、野菜などを調理して食べる)に時間を使って、新しい生活様式を自分なりに作っていけたら良いですね。